これから起業しようとを考える時に、最も重要なことはどのようなビジネスで起業するかということです。
世の中には無数と言えるほどのビジネスがある中、どのビジネスを選択するかで、成功するか、失敗するかが決まります。
また、たとえ成功したとしても、軌道に乗るまでのスピードや規模感もビジネスの選択にかかってきますので、慎重に選択したいものです。
この記事では、起業時にはじめるビジネスの類型を5つに分類して、スモールビジネスでスタートアップする時にどのようなビジネスを選択すべきか、解説したいと思います。
①これまでの勤務経験を活用して起業
これまで経験があるビジネスで事業を興すことは、スキル面、人脈を活かすという意味では最も無難な選択と言えるでしょう。
未経験のビジネスを行うことと比較して、サービスノウハウ、スキル蓄積、対外的な信用面では、圧倒的に有利と言えます。
円満退職が条件となりますが、独立前のお勤め先から仕事を紹介してもらうことも考えられます。
さに創業融資など金融機関から資金を借り入れる際にも、事業経験は審査される項目でもあり、資金調達もしやすいと言えます。
また、IT系、WEBデザインなどで独リグスる場合は、クラウドソーシングに参加することで、独立開業段階から一定の収入を得ることが可能となり、生活基盤を損なわないためにも、有用といえるでしょう。
【メリット】
・新たなスキル・技能獲得に費やす時間が不要で経営に集中できます。
・取引先からの信用も得られやすい。金融機関からの資金調達が有利。
【デメリット】
・前職も含めてすでに競合が多い(先行きが明るくない可能性も)
・勤め先との波風
②資格・免許を利用してビジネスを行う
税理士、社会保険労務士、行政書士、柔道整復師などの国家資格やフィナンシャルプランナー、臨床心理士、ネイリストなどの民間資格を利用して独立開業する選択肢です。
士業に代表される資格業は、固定費が少なくてすむ上、一定の信用力がある資格という武器があるため、有資格者にとっては開業しやすさ、参入障壁により守られる点などメリットは多数あります。
もし、ビジネスを始めるための商材や基盤がそろっていない状況であれば、資格の取得を目指して勉強し、合格後にその資格で開業するのも一手です。
急がば回れで、難関資格であれば、開業後の安定度からしてもお勧めできる選択肢と言えるでしょう。
ただし、近年では、資格保有者が増加する一方、士業の顧客となる人口減少、法人数減少の傾向があるため、今後は、資格業界もより一層の競争激化が予想されます。資格を有しつつ、ビジネス視点から事業を考える必要があります。
【メリット】
・一定の市場規模が存在している
・資格という参入障壁があり、競争が緩和される
【デメリット】
・他の資格保有者との差別化が難しい
・資格保有者増加により将来的に楽観できない
③フランチャイズに加盟する
フランチャイズとは、事業に関するシステムがパッケージ化されており、商売に関する専門知識がなくてもノウハウが簡単に得られます。コンビニ、コインランドリー、修理業など多彩なフランチャイズ展開が募集しています。
フランチャイズで開業するには、加盟金を支払って加盟店契約することが必要です。契約を結ぶことで、開業に必要なノウハウ、従業員の教育研修や経営マニュアルが本部から提供されます。
また、継続的に販売する商品の供給や経営指導が行なわれます。加盟金を準備できれば、手っ取り早く独立開業の夢を実現するには良いのかもしれません。ただ、本部の意向や契約条件の縛りもあるため、自由に経営できるには程遠いと言えるでしょう。
【メリット】
・開業時に必要となるノウハウが容易に手に入る
・大手企業の暖簾(のれん)により信用が得られる
【デメリット】
・本部からの指示に従う必要がある。
・契約によっては多額の加盟金が必要
④未経験のビジネスにチャレンジする
全く未経験のビジネスにチャレンジすることことは、リスクが相当高く、覚悟が必要と言えるでしょう。
ビジネスモデルにもよりますが、ブルーオーシャンをうまく選んで独立・起業して、成功すれば一攫千金も夢ではありません。
そのためには、世の中にない商品やサービスを提供することを念頭に、独創的な視点、発想を大事にビジネスを選択することが必要です。
また、もしそのような独自のビジネスが難しい場合には、自分のスキルや、経験知人・友人の知識を活用することも考えてみましょう。
また、どうしてもやってみたい仕事であれば、一旦就職してスキルを身につけるという道もあります。
例えば、ラーメン屋さんを開業したいと考えた場合、我流で作ったラーメンをいきなり開店してお客さんに提供することは、リスクが伴うと言えるでしょう。
まずは、有名ラーメン店で修行させてもらい、経験を積むことから始める方が得策と言えるでしょう。また、何年間か勤め上げてのれん分けをしてもらえる可能性も考えられます。
【メリット】
・常識に捕らわれず、自由な仕事を生み出せる
・当たれば一攫千金を獲得できることも
【デメリット】
・経験のない分、リスクが高い
・市場調査から、商品開発、ノウハウ蓄積、営業展開など時間がかかる
⑤一旦無職でじっくりビジネスを考える
起業のビジネスネタに悩んでいるのであれば、慌てて起業する必要はありません。
「これだ!」と思えるビジネスが見つかるまで、フリーターやアルバイトをして、じっくりと起業の準備するのも一手と言えるでしょう。
起業するのがゴールではありません。しっかりと起業後のことまで考えてスタートするのが得策と言えるでしょう。
まとめ
起業時のビジネス選定方法として4つの選択肢をご紹介しました。
いかがでしたか。
どのビジネスを選ぶかで、その先が天と地の差に開くこともあるため、十分に考え抜いて決める必要があります。
起業時は、どうしても焦って何もかも急いでしまうものです。業界や業種のことを限りなく調べたり、経験者や周りに相談してからしてからでも遅くはありません。じっくり見定めましょう。